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先日、 NsFarm Channel に、
"複数の Camera3D をスイッチングして切り替える方法"
を紹介したチュートリアル動画をアップしました。
「知っていると便利なちょっとしたテクニック」など情報の共有となれば嬉しいです。
ツイッター 、インスタグラム もやってますので気が向いたらフォローしていただけますと嬉しいです
過去に配信した DaVinci Resolve 関係のコンテンツは、「NsFarm's DaVinci Resolve And Fusion Official Page」にまとめています。
(2/2) 複数の Camera3D をスイッチングで切り替えて撮影するアニメーションの作り方 / DaVinci Resolve 16
・複数の Camera3D の使い方
・Camera3D をスイッチングする方法
・UseTarget の使い方
・3D シーンでビューアを動かす方法
・シミュレーション(動作確認)を軽くする方法
タイムコード
00:00 オープニング
01:45 前回の補足(Cube3D の全面ラッピングについて)
02:30 撮影準備
02:50 シミュレーション用の軽いオブジェクトの準備
03:50 カメラのスイッチングテクニック
08:30 UseTarget を使ってカメラを動かすテクニック
15:11 エンディング
制作に使用した時の PC 環境の紹介です。
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PC: G-Master Spear Z390-Taichi OC
CPU: Intel Core i9-9900K [5.0GHz OC]
GPU: GeForce RTX2080Ti 11GB
Memory: 32GB
Keyboard:Logicool K750r
Mouse:Logicool M220GR
Mic:FIFINE K670
Headset:SONY MDR-XB450
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DaVinci Resolve の Fusion を使って複数カメラをスイッチングで切り替えるアニメーションを作ってみました。 Fusion の 3D 空間に複数の Camera3D を配置してシミュレーション。 今回は、前回作成した Cube3D を使った ProductBox を撮影しようと思いましたが全面にマッピングされた Cube3D の撮影はとても動作が重かったです。 そこで、マッピングされていない Cube3D をシミュレーション用に準備するなどの工夫をしました。 おかげでシミュレーション自体はとっても軽く動作確認を快適に行うことが出来ました。 複数の Camera3D をスイッチングで切り替えたアニメーションを作りたい方は是非参考にしてみてください。
動画の内容
はい皆様こんにちは。
前回は DaVinci Resolve の Fusion を使ってこのような Product Box を作ったところで終了しました。
今日は、こちらの映像に複数の Camera3D を追加して映像を作るところをご紹介したいと思います。
前回と動画を 2 つに分けましたが理由としては前回は、Cube3D のマッピング。
今回は Camera 関係のテクニックを中心としたかったため動画を分けることにしました。
前回作成した画像を使って行きますが、前回を見ていなくても画像を Text3D とか他の 3D オブジェクトに差し替えて頂ければ Camera3D のテクニックのみ応用出来る内容だと思います。
もしこのような ProductBox を作ってみたい方は概要欄にリンクを貼っておきますのでそちらを参考にして頂ければと思います。
それでは、スタートします。
はい、では早速始めていきます。
今回の動画から進める方は一度エディットページで新しい Fusion コンポジションを準備してから Fusion ページに移動して頂ければと思います。
この画像の代わりに Text3D とか何かしらの 3D オブジェクトをノードエディタに配置して頂ければと思います。
初めに前回の Cube3D の解説に補足したいことがあります。
前回は全ての面に別々の画像を用意してマッピングしました。
Cube3D には Cube Mapping というパラメーターがありここにチェックマークを入れると一枚の画像で包み込んだマッピングが出来ることがわかりました。
このようなマッピング方法も覚えておくと何かにつかえるかもしれないので参考にしてみてください。
はい、では本題に戻ります。
先にカメラを接続する Merge3D を配置します。
2D にレンダリングする Renderer3D も配置します。
Merge3D と Renderer3D を接続します。
次に Camera3D を配置します。
しかし、このマッピングされている Cube3D を使用するとどうしても重たく動作確認がとてもやり辛いです。
そこでマッピングされていない Cube3D をコピーすることで別途配置してカメラのシュミレーションにはこの軽い画像を使って行きたいと思います。
デフォルトの Cube3D は拡散色がついていますが前回白に変更してしまっているので Front、Top、Back の Diffuse で色を付けておくとどの面かわかりやすいと思います。
では次に進みますが今回は段階に分けておすすめのテクニックを紹介したいと思います。
まず第一段階です。
第一段階は、①カメラのスイッチングの設定になります。
まず Merge3D を左のビューアに表示させます。
Renderer3D を右側のビューアに表示させます。
このようにカメラを使う場合は俯瞰のビューアと最終レンダリングのビューアの表示をうまく使って確認すると良いと思います。
ここで自分がよく使うビューアの動かし方を紹介します。
初期状態では Perspective と呼ばれる俯瞰の視点になっています。
中ホイールをクリックして動かすとこのように全体が動きます。
Alt + 中ホイールをクリックして動かすと中心を視点に旋回します。
Ctrl/Command + 中ホイールを前後に回転させると Zoom In/Out が出来ます。
自分は主にこの方法でビューアを動かしています。
では Camera3D を追加して行きます。
ノードエディタに配置して Merge3D に接続します。
Merge3D に接続するとデフォルトではカメラは中心に配置されます。
カメラは、ビューアの矢印を使って動かすか Camera3D のインスペクタの Transform タブを使って動かせます。
ここで視点を使ったカメラの配置方法を紹介します。
この方法を使うとカメラの配置が楽になると思います。
その方法はまず視点が Perspective になっていることを確認します。
カメラで写したい視点をビューアを使って探します。
Perspective と表示されている付近を右クリックします。
「Copy POV to 」からその場所に配置したいカメラを選択するとその位置にカメラが移動されます。
同じ方法でもう一つカメラを配置します。
2 つ目は左から撮影したいと思います。
撮影したいところで「Copy POV to 」で配置したいカメラを選択します。
3 つ目のカメラは右サイドから撮影出来るように設定したいと思います。
俯瞰で見るとこのようにカメラが配置されています。
今最終レンダリングの画像は先に配置した Camera3D1 の映像がレンダリングされています。
ここでカメラをスイッチング出来るパラメーターを紹介します。
そのパラメーターは、Renderer3D の Camera です。
このようにカメラを選択すると映像が切り替わります。
あとはキーフレームを設定するとカメラのスイッチングアニメーションが出来ることがわかると思います。
プレイヘッドを 0 フレーム目に移動して最初に映したいカメラを選択してダイヤのマークを押します。
ここに 1 つ目のキーフレームが設定されました。
プレイヘッドを切り替えたいフレームに移動して Camera を切り替えるとそこに自動的にキーフレームが設定されます。
同様に別のポイントに 3 番めのカメラを設定してみます。
再生するとこのようになります。
はい、このようにすると複数のカメラのスイッチングのアニメーションが出来ます。
ここから第二段階に移ります。
第二段階は、②カメラをターゲットを視点に動かすアニメーションの追加です。
その時に使うパラメーターは、Camera3D の Transform タブにある「Use Target」です。
Use Target にチェックを入れるとこのように Target と呼ばれるポイントが現れます。
この状態でカメラを動かすとこのように Target を視点にカメラを動かすことが出来ます。
一つ癖があるのが Rotation に値が入っていると向きがオフセットされてしまうようです。
Rotation に値が入っている状態で Use Target にチェックを入れると向きにオフセットがかかります。
このような時は Rotation の値をゼロに初期化すると期待した向きに戻ります。
Camera3D2 の方がわかりやすいです。
また再度「Copy POV to 」を使ってカメラを移動させると一度「Use Target」はリセットされるので注意してください。
あとズームの方法ですがこのようにカメラを近づける方法と Facal Length を使ってコントロールする方法があります。
カメラに詳しい方はピンとが気になるかもしれませんが Renderer3D で Renderer Type が「Software Renderer」の時は被写界深度は考慮されないようなので気にしなくて大丈夫です。
逆に被写界深度によるボケを出したい場合は、OpenGL Renderer にして Accumulation Effects などで設定をしてカメラでフォーカスポイントが設定できます。
フォーカスポイントのエリアを表示することも出来ます。
ただ、今回は使わず Software Renderer で行きたいと思います。
設定をもとに戻します。
ではカメラの動きにキーフレームを付けていきます。
Camera3D3 にも Use Target を設定します。
Rotation をゼロに初期化します。
0 フレームから 100 フレームまでは Camera3D2 をスイッチングしているのでこちらにアニメーションを付けます。
プレイヘッドを0フレーム目に移動してカメラを開始させたいポジションに移動して X,Y,Z にキーフレームを設定します。
カメラが切り変わる一つ前のフレームの 99 フレームに移動してポジションを移動します。
Spline を使うと動きにイージングをつけることが出来ます。
T キーでこちらの画面を出しておくと選択したハンドルをまとめて設定することが出来ます。
再生するとこのような動きになります。
同様に Camera3D1、Camera3D3 にもアニメーションを付けていきます。
これでカメラのシミュレーションが出来たので実際に撮影したい Cube3D を接続します。
自分の環境だと Fusion ページでは動作が重いので MediaOut に接続して Edit ページでキャッシュが出来るのを待って確認を行います。
Playback で RenderCash を Smart にしておくとキャシュが自動で作られます。
はい、後はこちらにライトやパーティクルを追加するとさらに凝った演出になります。
過去動画で解説しているものがあるのでライトやパーティクルを追加されたい方はそちらを参考にして頂ければと思います。
ではではこれからも DaVinci Resolve の使い方、魅力を伝え、皆様の映像制作に少しでも刺激を与えられたらと思っています。
それでは最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
皆さんとの技術&作品共有の場になれば幸いです。
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