皆さんこんにちは。いつもご訪問頂きまして心より感謝申し上げます。
先日、 NsFarm Channel に、
"Anim Curves を使って可変長のテキストアニメーションを作る方法"
を紹介したチュートリアル動画をアップしました。
「知っていると便利なチョイテク」情報の共有や「こんなん作ったぜぃ」っていう作品紹介みたいなもので密かに盛り上がると嬉しいです。
ツイッター 、インスタグラム もやってますので気が向いたらフォローしていただけますと嬉しいです
過去に配信した DaVinci Resolve 関係のコンテンツは、「NsFarm's DaVinci Resolve And Fusion Official Page」にまとめています。
Advanced Part2 - Anim Curves を使って可変長のテキストアニメーションを作る方法. / DaVinci Resolve 17 Fusion
・DaVinciResolve17 の紹介
・Anim Carves の使い方
・Path を使ったアニメーション
タイムコード
00:00 オープニング
00:55 Anim Carves とは
02:22 Path について
04:18 Insert 機能で予想と違ったところが逆に便利に!?
09:00 細かな設定がしたい場合は Custom Curve で
11:39 Custom Curve のショートカットと小技紹介
13:25 Purge Cache 機能でキャッシュを開放
14:44 Center Jump を Anim Carves を使って実現するデモ
制作に使用した時の PC 環境の紹介です。
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PC: G-Master Spear Z390-Taichi OC
CPU: Intel Core i9-9900K [5.0GHz OC]
GPU: GeForce RTX2080Ti 11GB
Memory: 32GB
Keyboard:Logicool K750r
Mouse:Logicool M220GR
Mic:FIFINE K670
Headset:SONY MDR-XB450
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皆様一年間ありがとうございました。 励ましのコメントを沢山頂いたおかげで一年間頑張ることが出来ました。 この場をお借りして感謝申し上げます。 2020 年最後の動画を無事にアップ出来て良かったです。 今回の動画はいざ制作を初めてみると伝えたいことが次々と出てきて構成を何度も練り直しました。 結果、基礎的な所を少し省いてしまったためある程度 Fusion を使った事がないとわかりづらい部分が出てしまったことをお詫びします。 当初、ResolveFX Transform ノードも合わせて紹介しようと考えました。 ResolveFX Transform には X Positon と Y Position というパラメータがあり、そこに Anim Carves を設定することでキーフレームを使わず Center Jump が実現できました。 ただ、ResolveFX Transform は DR17 がまだ Beta 版のせいかビューアで操作できなかったり Text+ の後で回転のアニメーションを設定するとマスクの Rectangle まで回転してしまいそれを回避しようとすると少しノード構成が複雑になるため使用することを見合わせました。 (ResolveFX Transform は Path という概念がなく Modify With より Anim Carves が設定できます。今後は使用頻度が高くなるノードの一つかもです) 結果、Text+ の Center パラメータを使用したため Path が必要になりキーフレームが必要になりました。 Path は自分が Fusion を使い始めた頃よくわからず少し悩んだ部分があったので改めて見直す機会となり良かったです。 2021 年も引き続きマイペースな動画投稿となると思いますが何卒宜しくお願い致します。 皆様どうぞ良いお年をお迎えください。 来年も幸ある一年となりますように。
動画の内容
はい皆様こんにちは。
今日は前回の続きの Part2 を行って行きたいと思います。
前回の Part1 ではこちらのテキストアニメーションをキーフレームを使って作成する方法をご紹介致しました。
Part2 ではこのテキストアニメーションを DaVinci Resolve17 で新機能として追加された Anim Carves を使って作ってみたいと思います。
今回このチュートリアルを作成するにあたって「テキストアニメーションに Anim Carves を使う」という視点で色々と自分なりに試してみました。
試した中で気づいた点をこのようなテーマに分けて今回はご紹介してみたいと思います。
①Anim Carves とは
②Path について
③Insert 機能で予想と違ったところが逆に便利に!?
④細かな設定がしたい場合は Custom Curve で
⑤Custom Curve のショートカットと小技紹介
⑥Purge Cache 機能でキャッシュを開放
⑦Center Jump を Anim Carves を使って実現するデモ
新機能なので間違っている部分もあるかもしれませんが自分なりに試して気づいたこと感じたことを正直にレビューする形で勧めされて頂ければと思います。
それでは始めていきます。
はい、ではまず一つ目のテーマ「Anim Carves とは」から説明していきます。
Anim Carves は、DaVinci Resolve17 から追加された Fusion の新機能です。
特徴としては「①クリップの伸縮に対応したアニメーションが作成できる」点と「② UI から Easing モデルを直感的に選択できる」その辺りが大きく目立つところだと思います。
この特徴を活かした場合恐らく一番使いやすいのはトランジションへの設定だと思います。
例えばクリップの長さが変わっても必ず一回転するようなトランジションはこれまでエクスプレッションという簡易的なプログラムを使うことで作成していました。
Anim Carves を使うことでエクスプレッションの知識を使わず可変長のアニメーションが設定できるようになりました。
また、UI からさまざまな Easing のモデルを選択出来るようになった機能はより直感的にイージーイーズを設定できるだけでなくマクロ化することで Edit ページでも利用できる機能になるので便利な機能だと思いました。
ただ細かな設定が必要な場合は、後で説明する「Custom Curve」による設定が必要になるとも同時に感じています。
制作したい映像やスタイルに合わせてこの辺りの機能を使い分けると良さそうです。
今回はトランジションではなくテキストアニメーションに Anim Carves を設定する方法を主にお伝えしていきます。
そこで 2 つ目のテーマの「Path について」というお話になります。
テキストアニメーションの多くはこのようにキーフレームを設定しながら位置を移動させて作成していきます。
この時に Path という言葉が出てきます。
Path というのはキーフレームを使ってフレームに値を設定した時に出来る「通り道、軌跡」を示したものになります。
ただこの Path に Anim Carves を設定する場合は Modify With から直接選択し設定することは出来ないようです。
Path に Anim Carves を設定する場合は Path に対して Insert する形で設定するようです。
具体的にはキーフレームを設定し Path が作成されると Modifiers タブに Path という項目が出てきます。
その中に Displacement と呼ばれるクリップの長さを 0 から 1 にマッピングするパラメーターがあります。
こちらを右クリックすると Insert 項目が出てきます。
Anim Carves を選択すると設定できます。
ここで覚え方ですが Anim Carves は、キーフレームが設定されていない場合は Modify With から、キーフレームが設定されている場合は、Insert から設定すると覚えてしまって良いと思います。
ここで 3 つ目のテーマの「Insert 機能で予想と違ったところ」に移りたいと思います。
予想と少し違った部分は複数のキーフレームが設定されたものに Insert 機能を使用する場合です。
実験として例えばこのような感じで 3 点キーフレームが打たれたものに Insert を設定してみます。
まず、先程のように Modifiers タブの Path の Displacement に Insert の設定をします。
デフォルトでは Source が Custom になっています。
Source が Custom の状態だとまだアニメーションはキーフレームに依存します。
クリップの長さが変わってもアニメーションのタイミングはかわりません。
クリップの伸縮には対応していませんが Curve → Easing より Easing パターンを選択することはできます。
クリップの伸縮にアニメーションを対応させるためには Source を Custom から「Duration または Transition」を選択します。
こうした場合想像では設定したキーフレームの間隔を維持した状態で伸縮できるクリップができると思っていました。
実際にはそうではなく中間のキーフレーム、また前後の停止区間はすべて無視され動き初めから終了までが均一に引き伸ばされたクリップが作成されるようです。
もともとあった前後の停止していた区間が無視された状態になっています。
これは予想外ではあったのですがそれがかえってメリットになる部分がありました。
従来方法の例として少し極端に Path の間隔がバラバラなキーフレームを設定してみます。
再生してみるとスピードが一定でないアニメーションになってしまいます。
このような状態でも Source で Duration を選択した Anim Carves を設定すると動きが Path 全体に均一に引き伸ばされるのである程度 Path を適当に設定しても全体として一定のスピードのアニメーションが設定できます。
イージーイーズも全体的に設定されるのでアニメーションのイメージが付きやすいと思います。
これはこれで良かったのですが例えばこのように二つの Text+ が時間差で動くテキストアニメーションを作りたい場合は別の工夫が必要になります。
常に動き続けるアニメーションに対して停止区間を設定させる必要があります。
そこで 4 つ目のテーマ「細かな設定がしたい場合は Custom Curve で」というお話になります。
まずこのようなキーフレームを設定して Path をつくり、この Path に Anim Carves を設定します。
Anim Carves の Curve パラメータには Custom という選択肢があり、Custom を選択するとこのようなグラフが出てきます。
横軸が In の入力値、縦軸が Out の出力値となります。
Source で Duration を設定したクリップは、クリップ全体に入力の動きが設定されるので基本的には Spline と同じ見方になります。
横軸が時間、縦軸が変化量という見方に置き換えると良いと思います。
ここで Part1 でも説明しましたがグラフの傾き、カーブの場合は接線の傾きとアニメーションのスピードにはこのような関係性があります。
つまり、グラフで傾き 0 の部分を作ってあげるとその区間出力に変化がなくなりアニメーションを停止させることが出来ます。
グラフ上のポイントはキーフレームのようにフレームに固定された値と違ってクリップの割合に対して値が設定されたポイントになります。
クリップを伸縮させてもこの場合全体の 0.5 、半分の時間は停止させることが出来ます。
また、このグラフはスプラインと同様にショートカットが割り付けられていたりちょっとした便利機能があります。
ここでテーマ 5 の「Custom Curve のショートカットと小技紹介」に移ります。
初めにショートカットですが主なショートカットはグラフ付近を右クリックするとコンテキストメニューで確認することができます。
Shift+S でポイントの部分をカーブさせたり Shift+L で直線に戻せるショートカットがあります。またここには出ていませんが F キーでハンドルをフラットにするショートカットもスプラインと同様にあります。
便利機能としてはこれもスプラインと同様に T キーでハンドルを数値を使って確認出来る「EaseDlg」というものが出せます。
他にも In 点と Out 点のスケールとオフセットを設定できる Point Editor というものもありました。
この辺りは自分もまだ試している最中です。
また、実はこのグラフはスプラインエディタの Lookup という項目と連動しています。
スプラインを使って編集出来るので Anim Carves の Custom グラフは必要ないと思いそうですがこれもマクロ化した時にエディットページでも使用出来るツールになるのでここにある意味はあると思われます。
それでは次のテーマの「Purge Cache 機能でキャッシュを開放」に移ります。
Anim Carves を設定したクリップをエディットページで伸縮させると自分の環境だとキャッシュの影響でうまくレンダリング結果が得られない時がありました。
その時の対処法をご紹介したいと思います。
まず、このようになってしまった場合は、Playback の Render Cache で None を選択してキャッシュを作らないように設定します。
その後 Fusion ページの右下の使用メモリが表示されている部分を右クリックしてコンテキストメニューを表示します。
Purge Cache をクリックしてキャッシュを削除します。
Purge Cache を実行すると自分の環境では正常なレンダリング結果が得られたのでもし同様の状況になったかたは一度お試し頂ければと思います。
はい、それでは最後に「Center Jump を Anim Carves を使って実現するデモ」の動画を流して今回の動画は終了したいと思います。
もし動画の内容が気に入って頂けた方はグッドボタンとチャンネル登録をして頂けますと嬉しいです。
本日もご視聴誠にありがとうございました。
ではではこれからも DaVinci Resolve の使い方、魅力を伝え、皆様の映像制作に少しでも刺激を与えられたらと思っています。
それでは最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
皆さんとの技術&作品共有の場になれば幸いです。
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